ゲームをプレイしていて、「このコントローラーのボタン、押し心地がいいな」とか「なんだかカチカチ音がするな」と感じたことはありませんか?実は、普段何気なく使っているコントローラーのボタンには様々な種類があり、それぞれ異なる仕組みで動いているそうです。そしてそれらは触り心地や反応の速さなど、ゲーム体験に密接に関わっているようです。
今回は、ゲームコントローラーによく使われているボタンの種類について調べてみました。
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コントローラーのボタンはこんなに種類がある
ゲームコントローラーのボタンは、大きく分けて2つに分けられます。主に「押したか、押してないか」を判断するボタンと、「どれくらい押したか」を判断するトリガーボタンです。
調べてみたところ、コントローラーのボタンには、主に以下のような種類があるようです。
ABXYや◯×□△などのボタンや方向キーに使われる主なスイッチ
メンブレンスイッチ
多くの標準的なコントローラーで使用されている方式。
マイクロスイッチ
プロ用や高性能をうたうコントローラーに多く見られる。
タクトスイッチ
比較的シンプルでコストを抑えられる構造。小型のボタンによく使われる。
トリガーボタンに使われている仕組み
ポテンショメーター(可変抵抗器)
ホールエフェクト(ホール効果)センサー
「ポテンショメーター」も「ホールエフェクトセンサー」も、単なるON/OFFのスイッチとは異なり、押し込みの深さを検出することが可能な点が特徴です。これにより、レーシングゲームでのアクセルやブレーキの微妙な調整など、より繊細な操作が可能になります。
これらは「どれくらい傾けたか」を検出するスティックにも採用されている仕組みです。スティックについては「知っておきたい!ゲームコントローラーの3つの技術(ポテンショメーター/ホールエフェクト/TMR効果)」で紹介しています。
一方、一瞬で射撃したいFPSのようなジャンルでは、入力速度がデメリットになることも。そこで、トリガーストップなどと呼ばれる機能が実装されているコントローラーもあります。トリガーストップについては『ゲーム用コントローラーの「トリガーストップ」とは?』で紹介しています。
それでは、それぞれのスイッチや仕組みについて、詳しく見ていきましょう。
メンブレンスイッチとは?
まずは、最も一般的とされる「メンブレンスイッチ」。PlayStation、Xbox、Nintendo Switchの標準コントローラーのほとんどに採用されているのが、この「メンブレン」という方式だそうです。
メンブレン方式のボタンは、ボタンの下にゴムでできたドーム状の部品が敷いてあるのが特徴。このドームがクッションの役割を果たしていて、ボタンを押すとドームがへこんで、その下にある電気の接点が触れることで入力される仕組みになっているそうです。
構造がシンプルなので、比較的安価に製造できるとのこと。これが、多くの標準コントローラーに採用されている大きな理由の一つかもしれません。
触感は少し柔らかくて適度な反発がある押し心地。音に関しては非常に静かで、深夜のゲームプレイでも周りに迷惑をかけにくいという利点があります。
耐久性は、数百万回の押下に耐えることができるとされています。応答速度も一般的なゲームプレイには十分な速さを持っているそうです。ただし、後述するマイクロスイッチと比べると、わずかに応答速度が劣る場合があるようです。
メリットとしては、静音性が高く、コストが安いこと、そして柔らかな押し心地が挙げられます。 デメリットとしては、高速な入力が必要なゲームだと、わずかに応答速度の差を感じる人もいるかもしれません。また、使い続けるうちにゴムが劣化して、押し心地が変わってきたり、反応が悪くなったりすることもあるそうです。
メンブレンスイッチが採用されているコントローラー
マイクロスイッチとは?
マイクロスイッチは、その名の通り非常に小さな電気スイッチです。メンブレンとは異なり、「カチカチ」とはっきりとした感触が特徴です。マウスのボタンに採用されていることも多いようですので、一般的なマウスのクリック感をイメージすると分かりやすいかもしれません。
ボタンを押すと、内部にある小さなバネが動いて、電気の接点が「カチッ」と物理的に触れ合うことで信号が送られる仕組みだそう。この物理的な接触が、独特のクリック感と音を生み出しているそうです。
メンブレンに比べると、構造が複雑で部品点数も多いため、比較的高価になる傾向があるようです。
押すと「カチカチ」と明確な音がして、指にはっきりとしたクリック感が伝わってきます。この感触が、正確に入力できたことを実感させてくれるため、気持ちいいと感じる人も多いようです。
興味深いことに、例えば「Razer Wolverine V3 Pro」というコントローラーは「マイクロスイッチのスピードとラバーメンブレンのクッションのような快適さを組み合わせ」をアピールしています。これは、マイクロスイッチの高速な応答性はそのままに、メンブレンの柔らかな触感を好むユーザーのニーズにも応えようとしているということかと思います。触感に関しては本当に個人の好みによるところが大きいのかもしれませんね。
クリック感が明確な分、「カチカチ」という大きめの音がします。静かな環境でプレイする際には、少し気になるかもしれません。
非常に高い耐久性を持つものが多いとされており、激しい操作を繰り返しても、ボタンの寿命を気にせず使えるのは大きな強みですね。
電気の接点が物理的に短時間で触れ合うため、応答速度が非常に速いのも特徴の一つ。わずかな入力遅延も許されない、一瞬の判断が勝敗を分けるようなゲームで特に有利になる可能性があるとのこと。
メリットは、何と言ってもその高速な応答速度と、確実に入力できたことを知らせてくれる明確なクリック感です。そして、非常に高い耐久性も魅力と言えるでしょう。
デメリットとしては、クリック音が大きいことと、メンブレンに比べてコストが高い点が挙げられます。
マイクロスイッチが採用されているコントローラー
タクトスイッチとは?
「タクトスイッチ」もまた、マイクロスイッチと同じようにカチカチとしたクリック感がありますが、より小型で幅広い用途に使われているスイッチだそうです。ボタンを押すと、内部の金属ドームや板バネがへこみ、電気の接点が触れることで信号が送られる構造になっているようです。
調べる中で「タクタイルスイッチ」という名称も見かけましたが、こちらがより一般的な名称で、「タクトスイッチ」という名称はアルプスアルパイン株式会社が日本において登録している商標とのことでした。
「タクタイル(tactile)」は「触覚の」「感触の良い」といった意味合いを持つ言葉であることから、押し心地にフィードバックのあるスイッチの総称として使われているようです。
ただし、同じくゲームの入力デバイスであるキーボードの分野では、「タクタイル」は「リニア(滑らかな感触)」「タクタイル(軽い手ごたえのある打鍵感)」「クリッキー(明確な打鍵音と反応)」といった打鍵感の分類に使われる用語です。このため、「タクタイルスイッチ」と打鍵感の種類としての「タクタイル」を混同しないよう注意が必要です。
構造はシンプルで大量生産できるため、非常に安価に製造できるとのこと。サイズが小さく、限られたスペースにボタンを配置する必要がある場合に適しているとのことです。このことからコントローラーの背面ボタンや機能ボタン、あるいはL1/R1などのショルダーボタンに採用されることが多いようです。
耐久性に関しては、マイクロスイッチに比べるとやや劣るようです。応答速度は高速。小型でありながら確実な動作を実現できるという特徴があるそうです。
メリットは、その小型で省スペースな点、安価であること、そして良好なクリック感がある点です。 デメリットとしては、製品によっては耐久性がマイクロスイッチに比べて劣る場合があること、また、ゲームコントローラーのメインボタンとして使うには、感触が物足りないと感じる人もいるかもしれませんが、先述の通り、この辺りは個人の好みによるところが大きそうです。
タクトスイッチが採用されているコントローラー
トリガーボタンの特殊性
さて、これまで紹介したボタンは主にON/OFFの入力が目的でした。しかし、L2/R2、ZL/ZR、LT/RTのようなトリガーボタンは「どれくらい深く押したか」を検出する必要があります。この繊細な入力を実現しているのが、ポテンショメーターやホールエフェクトセンサーといった仕組みです。
ポテンショメーターとは
ポテンショメーターは、可変抵抗器とも呼ばれる電子部品です。トリガーを押すことで内部の抵抗値が変化し、その変化を電圧の変化として検出することで、押し込みの深さを測定するという仕組みになっているそうです。
長年にわたってゲームコントローラーのトリガーに使用されてきた、実績のある技術のようで、比較的安価で製造でき、十分な精度を持っているとされています。
メリットは、比較的安価で構造がシンプルであるため、多くのコントローラーで採用されていること。デメリットとしては、摩擦が生じる構造のため、長期間使用すると摩耗による劣化が起こりやすい点のようです。
ホールエフェクト(ホール効果)センサーとは
ホール効果センサーは、磁場の変化を検出することで位置を測定する技術です。トリガーに磁石を取り付け、その磁石が動くことで生じる磁場の変化をセンサーで検出し、押し込みの深さを測定するという仕組みになっているそうです。
メリットは、非接触で動作するため、ポテンショメーターのように摩耗による劣化がほとんどないことです。これにより、長期間にわたって高い精度を維持できると期待できます。デメリットは、ポテンショメーターに比べてコストが高い傾向があることのようです。
トリガーにホールエフェクトセンサーが採用されているコントローラー
まとめ
普段何気なく触れているボタンの裏側には、それぞれ異なる特徴があり、それがゲームプレイの感触や体験に大きく影響しているんですね。
- 静かさや柔らかな押し心地を求めるなら「メンブレン」
- 高速な反応とカチカチとした確かなクリック感を求めるなら「マイクロスイッチ」
- トリガーの精度を重視するなら「ホールエフェクトセンサー」を採用したトリガー
このように、ボタンの種類やセンサーの方式を知ることで、自分がどんなゲームをよくプレイするのか、どんな操作感が好みなのか、といった視点から、自分に合ったコントローラーを選びやすくなるのではないでしょうか。この記事が、あなたに合ったコントローラー選びの小さな一助となれば幸いです。
